Shinsho Corporation
Recruiting Site
目次
Environment

OJT指導主任×後輩対談

新入社員が、最初に築く人間関係のひとつ。それがOJT指導主任との関係です。
1人につき1人ずつ、指導主任の先輩がついて教える半年間。
その時、何を学べるのか。学んだことは、どう広がっていくのか。
かつての「教える側」「教えられる側」の2人が、当時を振り返ります。

※内容は取材当時のものです

Member

元トレーニー(新入社員)

久保 萌笑

Moemi Kubo

アルミ・銅ユニット 名古屋非鉄金属部 名古屋グループ
文学部 ドイツ語学科 卒|2019年 入社

キャリア
2019年
非鉄金属本部 アルミ銅製品部 輸送機材グループに配属
2023年
非鉄金属本部 名古屋非鉄金属部 名古屋グループ
志望動機
「社会に貢献できる」「人とモノ・人と人をつなぐ」「語学を活かせる」の3軸が揃っていたから
仕事内容
顧客のニーズに即した納期管理、開発案件の見積・評価など
神鋼商事のここが魅力
風通しがよく、筋を通して説明すればやりたいことをやらせてもらえるところ
元トレーナー(指導主任)

射場 なつみ

Natsumi Iba

アルミ・銅ユニット アルミ・銅製品部 東京アルミ・銅グループ
経営学部 経営学科 卒|2011年 入社

キャリア
2011年
非鉄金属本部 東京アルミグループに配属
2013年
神商ヨーロッパ(研修)
2014年
非鉄金属本部 輸送機材グループへ異動
2021年
産休
2023年
非鉄金属本部 輸送機材グループへ復職
2023年
非鉄金属本部 東京アルミ・銅グループへ異動
志望動機
ほどよくゆるそうな社風に惹かれ、働きやすそうだと感じたから
仕事内容
アルミ材・押出材の国内外営業。
神鋼商事のここが魅力
失敗しても個人の責任を結論にしない、従業員を大切にする会社であること

不安だらけの出発。
大先輩がいる安心。

Theme_01

まずは久保さん、入社直後のことを教えてください。

久保
久保
最初の2週間は研修があって、それが終わるともう本配属でした。正直なところ、不安しかなかったです(笑)。学生から社会人にいきなり立場が変わって、あたりまえですけど商社の仕事を経験したことだってない。

そんな不安のなか、指導主任の射場さんと出会いました。
第一印象は?

久保
久保
……背が高い人?

射場
そこ(笑)?
久保
久保
あとは……「大先輩」! 配属されたばかりだと、部署にいるすべての人を「大先輩」としか表現できないんですよ。射場さんも、そんな大先輩の一人でした。

最初はどんなことを教わるのですか?

久保
久保
初歩的な事務作業です。メールのやりとりとか、納期管理とか。

射場
部署によって違うかもしれませんが、ここではまず、お客様と関わらない業務から始めます。それこそメールの書き方ひとつとっても、徹底的に身につける。それからようやく、お客様を引き継いで営業活動を本格的に始めます。久保さんの場合、8月か9月に入ってからだったよね。
久保
久保
そうです。でも、営業に出たら出たで、やっぱりわからないことだらけ。特に私は、製品知識の少なさが痛かった。かなり悩みましたが、結論は「わからないものはわからない」。詳しい人はまわりにたくさんいるんだし、素直に頼ったほうが迷惑もかけない。たゆまず勉強しつつ、時には開き直ることも大切なんだと悟りました。

行けるところまでは、
一人で行ってみる。

Theme_02

射場さんの教え方はどうでしたか?

久保
久保
事務作業も商談についても、とにかく丁寧でした。「間違う前に訂正してもらえる」くらいのレベルだったのを覚えています。

射場
……口うるさいとも言うよね(笑)。
久保
久保
……そんなことないですよ(笑)。

射場
どうしても心配になっちゃうんですよね。大きなミスがあれば本人も萎縮してしまうし、お客様に迷惑をかけてしまうかもしれない。神鋼商事では指導する側にも研修があって、「こういう指導をしてはいけない」というラインがしっかりと引かれています。それを守りつつも、心配のあまり先回りしすぎたり、言葉が多かったりしたことはあったのかなと。これは私の反省点です。
久保
久保
逆に、私としてはすごくありがたかったんですよ。私は失敗すると、かなり後まで引きずるタイプです。だからこそ、特に新人の頃は絶対に失敗したくなくて。そうならずにすんだのは、射場さんの指導があったからだと思っています。

射場
でも、私がガーッと言ったあとは不満そうにしてたよ(笑)。
久保
久保
出ちゃってましたか(笑)?

射場
出てた。だけど久保さんがすごいのは、言われたことを一回持ち帰って、冷静に考えてみた結果を仕事にちゃんと活かすところ。
久保
久保
自分の頭で考える姿勢は大事にしていました。射場さんに何かを質問する時もそうです。何もかも受け身で教わるのではなく、「ここまでは自分でたどりつけたけれど、ここからは難しいのでヒントをください」という形。そのほうがきっと成長できるから、とアドバイスしてくれたのも射場さんでした。

席も隣同士なんですよね。


射場
そうですね。OJTそのものは半年で終わりますが、席は4年くらい隣だったのかな。
久保
久保
聞きたいことをすぐに聞けたり、お昼に誘いやすかったり、距離が近いのは心強かったですね。コロナ禍の間は難しさもありましたけど。

射場さん以外の先輩たちはどうでしたか?

久保
久保
すごく話しやすかったです。誰もが、私のことをちゃんと知ろうとしてくれているのが伝わってきました。その距離感が絶妙なんですよね。ほどよくプライベートのことも話せて。

射場
そう、雰囲気が穏やかで温かい。ずっと前は体育会系だったけど、今はぜんぜん違うなと思います。
久保
久保
そうなんですね。体育会系だと思ったことはなかったです。風通しもすごくいいし。

育休から戻ったら、
久保さんも育っていた。

Theme_03

射場さんの背中を見て学んだことはありますか?

久保
久保
アポに同行してすごいなと思ったのは、射場さんがお客様の前ではっきり意見を口にするところ。私たちは商社として、お客様の要望にはできるかぎり応えたい。けれど、どうしてもご期待通りにいかない状況もある。それを臆することなく伝えたうえで、ではどうするべきかという議論を深めていく。相当な知識と経験に裏打ちされた行動だと感じました。私自身、もっと学びを深めて、射場さんのように振る舞いたい。信頼されたい。そう思えました。

射場
私が産休に入る前に、担当していたお客様をぜんぶ久保さんに引き継いだんです。その時は正直、ちょっと自信なさげで(笑)。でも、育休のあとに戻ってきたら「お客様のことなら何でもわかっています」という状態になっていました。ものすごく勉強して、場数も踏んだのだろうと思います。もし私の姿が、そのきっかけになっていたなら嬉しいですね。

射場さんから見て、久保さんは特にどんな点で成長したのでしょうか?


射場
強く感じたのは、「お客様の真意がわかる」ようになっていたこと。商談で提示されるお客様のご要望は、じつは氷山の一角。その奥に、もっと大きなテーマが隠れていることがあります。「お客様は、本当は何がしたいのだろう」。それが読み取れると、私たちの提案はさらに本質的になる。久保さんにはそのスキルが備わっているように感じました。
久保
久保
それもじつは、射場さんの言葉がベースになっています。覚えてますか? 「何かあった時に、お客様の味方になれるのは私たちだけなんだよ」と。

射場
うん、言った。言ったと思う(笑)。
久保
久保
あれ、めちゃくちゃ刺さったんです。商社は、お客様とメーカーの間に立つポジションです。つまり、メーカーに対してお客様の代弁者を務められるのは商社しかいない。それぞれの立場と論理を公平に理解したうえで、少しでもお客様の理想に近づけるには何をすべきか。メーカーにどう働きかければ動いてもらえるのか。それを考え抜くなかで、「真意」に近づけるようになったのかもしれません。まだまだですが。

逆に、射場さんが後輩の久保さんから学んだことはありますか?


射場
優しくなりたいと思いました(笑)。今でも覚えていますが、私が産休に入る前に「引き継ぎで忙しくさせちゃってごめんね」と久保さんに伝えたんです。そうしたら「そんなことより、射場さんに子どもが生まれるというニュースが嬉しいです」。なんて優しい人なんだと(笑)。その性格が商談にも出て、久保さんはお客様の話をものすごく真剣に受け止めるんです。あの姿勢は信頼されるでしょうし、私も見習いたいです。

教える側になって気づく、
自分が受け継いだもの。

Theme_04

久保さん、これからの目標を教えてください。

久保
久保
まだ入社して間もないので、すごく具体的なキャリアが描けているわけではありません。海外案件にもっと関わってみたいという思いもありますが、何より大切にしている考え方は「仕事はプライベートありき」。だから、ライフイベントが起きればちゃんと向き合っていきたいです。

射場
それはそうだよね。仕事の責任を果たすことはもちろん大切だけど、やっぱりプライベートが充実してこそ。
久保
久保
射場さんも今、育児と仕事を両立中ですよね。働く時間も限られるし、海外出張もあるし、大変なんだろうなと思いながら見ています。

射場
私は家族のサポートをかなり受けやすい環境にいて、時短勤務にもせずに済んでいる。みんなの見本にはなりにくい、ちょっと特殊な例なのかも。この先、久保さんがどんなライフイベントを経ていくのかはわからないけれど、自分自身が後輩にとってのロールモデルになっていけるといいね。
久保
久保
私、まわりから「射場さんのイズムを受け継いでる」と言われるんです(笑)。仕事はもちろんですが、私自身が後輩を教えるようになってからは、そのコツも射場さんから学んだものを活かしていますし。たとえば「点ではなく線で伝える」。ただ指示を出すのではなく、その背景や求められる知識も一緒に説明する。すると、教わる側の理解も深まります。これはまさに、私に対する射場さんの教え方がお手本。かつて私がOJTで受け取ったものを、次の世代に渡していくこと。思えばそれも、目の前にある目標のひとつかもしれないですね。